GMR ① -ポジションレスと2つ名-
インドネシアに来てようやく2ヶ月。
本当はもっと早く書きたかったのだけど、
忙しいさにかまけて書くことができなかった。
自分の本職は「バスケットボール」である。
なのでこれからこのシリーズはバスケットボールについて書く書き物です。
専門性が上がっていくのでバスケットボール関係者以外はあまり読むことをお勧めしません。
(たぶん面白くないので)
いつか本を出すこときはこのタイトルにしたいと思います。
もし2年間書き続けて、書き溜めることができたら出版したいと思います。
良き出版社あれば紹介してください。
タイトルをGMRにしたのはGive My Regardsの略です。
「ブラックジャックによろしく」からいただきました。ありがとうございます。
もちろん私の場合は「ネイスミスによろしく」です。
さて、バスケットボール界隈の方を少し話をしました。
「現代のバスケットボールは「ポジションレス」になってきている」
私はこれに2つの違和感を覚えた。
1つは現代というか昔から私は
「2m オーバーでめちゃくちゃ動ける3番ポジションが5人いた方が強い」と思っていた。
つまり「何でも屋」が5人いれば勝てるはずである。
ハンドリング上手くなくても、ボールなんか運べなくても、
ポストプレイなんかできなくても、
1on1がうまいやつがディフェンスをオールスイッチして、
動きまくってパスしまくって、ドライブしまくるのがいちばん強いだろうと。
昔のアメリカ代表はもしかしたらそれに近いかもしれないし、
ヨーロッパのめちゃくちゃ強い国は昔から
「ポジションレス」というよりは5人がみな「何でも屋」だったように思う。
なので、ポジションレスになってきたというよりは、
「みんながなんでもできるようになってきた」という方が私的にはニュアンスはしっくりくる。
ポジションは誰が決めたのか?
「なぜ1番をポイントガードと呼ぶのか?」
バスケットボールの歴史を勉強してない限り、
答えられる人はバスケットボーラーでもそう多くはないだろう。
そもそも、昔にできたルールで今の現代のバスケットボールに当てはめようとしてること自体が時代錯誤である。
2つめ。
私が思うのはポジションではなくロール(役割)をチームの中で明確にすることが大切である。
RPGゲーマーなら「何を今さら?」と言われることもきっと多いだろう。
(私はドラクエの転職が始まったぐらいの世代である)
ボスと戦う時には
「攻撃する人」
「守る人」
「回復する人」
「攻守を補助する人」
「魔法を使う人」
etc
ここには書ききれないぐらい多くの役割が存在する。
ここから導き出された私の結論として、
① ポジションレスなのではなく自分の「職業」を明確にすること。
② チームでの自分の「役割」を具体的に仲間と共有すること。
③ 自分の2つ名を確立すること(できれば勝手に名付けられる方がかっこいい)
バスケットボールの既存の職業は少なすぎる。
(もし、職業図鑑のように分けているソースあれば教えてください)
では、仮に私のそれを作ってみよう。
(あくまで今ただ思いついただけなので架空の人物である)
私の職業は「コーディネーター」です。
チームのケミストリーを「調整」する役目を担います。
具体的には
① ディフェンスに穴ができた時にローテーションを誰よりも早くその穴を埋めにいきます。
② 仲間が 1on1 でやられそうになった時のヘルプでダブルチームで援護にいきます
③ オフボールは私のスクリーンを起点にアクションを作っていきます。
(アドリブでスタガーもSTも作ります)
④ 基本的にシュートは撃ちません。ボールを持っている時間を1秒でも少なくして逆サイドに展開することを基調とします。
(アシストに特化します。どうしてもワイドオープンの時は80%の確率で沈めます)
⑤ 味方がシュートを沈めた場合は必ずセーフティーになってディフェンスに戻ってくる時間を稼ぎます。
⑥ HCの意図を誰よりも汲み取って、時間が止まっている時にチーム内でコーチの意図をシェアします。
⑦ 自分のマークがリバウンド取りに来ない場合は、仲間のマークにボックスアウトに行って仲間のリバウンド取得をサポートします。
⑧ 1試合で必ずテイクチャージを1つとることを目標にハードディフェンスを行います。
まだまだ書きたいですが、とりあえずこんなもんで。
どうでしょうか?
私のポジションは既存の1-5番や巷で言われているポジションでは当てはめられないでしょう。
でも、私はチームには必要のないポジションでしょうか?
こんな選手はコーチに嫌われるでしょうか?
もし上記のことを言い訳せずに確実に試合中にこなしてる選手がいるとするなら、
私だったらきっとできるだけ試合で使いたいと思います。
スタッツには乗らないことをただただ淡々とこなす仕事人。
もしかしたら職業は「職人」かもしれません。
もしこれをずっと遂行できる選手が現れたら、きっと相手のチームは嫌がると思うし、
勝手に彼の「2つ名」が付くと思います。
いい2つ名が今は思いつきませんが「孫の手」とかでしょうか?
私はこう考えます。
もし現代バスケットボールが「ポジションレス化」しているなら、みなが何でも屋で当たり前。
なんでもできないとスタートラインにすら立てない。
でも、何でも屋の中でもそれでも人よりも自分が優れている「役割」を遂行できる人間が、
試合中に活躍できる。その役割は既存のものではなく自分のオリジナルでないといけない。
その役割を明確にしてコーチに名刺を渡して「私はコーディネーターです」とコミュニケーションを取れれば然るべきそのタイミングで必ず試合に出してもらえるでしょう。その役割に対して1番責任を負えるはずだとコーチが判断してくれたのなら。
選手の中でどれぐらいの人が自分のロールを具体的に説明できるか。
コーチの中でどれぐらいの人が自分の選手のロールを細分化して仕事をさせているか。
バスケットボールは職人が12人集まってやるスポーツです。
その職人たちを率いるカシラがHCです。総指揮者です。
選手の役割を吟味して、その日にできるいちばん「美味しい料理」を作るのです。
自分のおいしさをコーチに理解してもらってなかったり、
自分のおいしさをすでに自分が誤認識している場合も多々あります。
なので自分の「持ち味」はなんなのかひたすら考えましょう。
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