選択の連続


バスケットボールは無数にある選択の連続を最後まで行うスポーツである。


将棋のように1つの選択に何時間もかけることはできない。


そしてその選択をしている間に相手もまたこちらを阻む選択を行う。


連続的な選択が求められる。


正確に、即時的に、即応的に、


最適解を探しつづけるスポーツである。


ここまで言えば感のいい人は察したかもしれない。


活動は

2年間の「連続的選択」の総和である。


例えば今日の選択が


A 試合会場まで全国大会の決勝の試合を見にいく


B 少し遠いプロリーグの試合を見に行く


C ローカルタイムではなく、自分の時間を作る


だとして、どの選択がいちばんの最適解か瞬時に判断して選択しないといけない。


Aは私の2年間でもう2度と来ない


Bは2年間の中であるかもしれないが任期の始まりであることを考えるとこの経験も一期一会である


Cもローカルに時間を費やしてばかりいると自分の時間(私の場合は記録と研究)の時間を割くことができない


モンゴルの時も往々にしてあったが、


途上国において


「チャンスは1回きり」なのである。


似たようなシュチュエーションは来るかもしれない。


でも、現地のやる気、こちらの事前準備、ノートラブル(非日常)、人生で1回しか来ない機会(例えば天皇に会えるとか?)


全ての諸条件を満たしたその「時」にどの選択をするかが本当に大切で、


バスケットボールも活動も


そのしかるべき状況で、しかるべき選択(選択肢を増やしておくことも含め)が取れたかどうか。


もし、最適解の選択でなかった場合は、次の似たような状況でよりベターな選択を取るために修正、準備していく。


「ま、明日でいいか」


モンゴルの経験から断言する。


「明日は絶対に来ない」


なので、来ない明日ではなく、この「今日の選択」にひたすら集中する。


選択の集積が2年間の成果になる。


思っているよりも現地の彼らも私たちの選択をよく見ている。

「日本人はここでこうするのか」


選択すらもコミュニケーションのひとつになる。


選択に正解などない。


結果論でしかない。


結果論でそれが「最も自分が最善を尽くせた選択」だったかどうか。


なので選択は「質を見極められる」ようにならないといけない。


It's once in a lifetime opportunity.



自分の成長のための選択を


現地に貢献するための選択を


自分を守るための選択を



モンゴルではたくさんのチャンスを逃してしまったので、


今回はできるだけ不用意なTurn Over(バスケ用語でケアレスミスのことを言います)

を避けられるように努力したいと思います。



タイミングと事前準備は選択の質を上げて成果を最大化する。


与えられた選択を待つのではなく、

選択肢にベストがないのであれば自分で新しい選択肢を作るべきである。


ちなみにA-Cの選択肢は自分にとって最適ではなかったのでDの選択肢を作ることにした。



選択は2年間の中での選択でもある。

瞬間的に選ばないといけないのであるが、

2年間の中でのベストを考えないといけない。


今自分の手から溢れ落ちそうになっても、

2年間の中で救える選択肢もある。


その場しのぎでなくて、

2年間の活動を考えた中で、

後で振り返った時に、

「あの選択肢はやっぱまずったな」とならないようにしておかないといけない。


トータルコーディネートでの選択である。


選択の失敗を恐れてはいけない。


もちろんここは途上国なのでひとつの失敗で命がなくなることも、

一生後悔する何かもきっと生まれるだろう。


それでもその失敗は次の選択の精度を上げるためのプロセスなのだから。

さて、同僚に「あつき、早くしろ、行くぞ!!」と言われたので行ってきます。


同僚に早くしろと言われる、言わさせた選択は


きっと今日の「ベストチョイス」だろう。


ではでは。








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